お年寄りの家がゴミ屋敷に陥るのはなぜか

最終更新日 2024年11月22日 by einvestig

⑴ゴミ屋敷のイメージ

捨てられない女という形でテレビなどでは多くの女性が自分の部屋をゴミ屋敷にしてしまう光景が放送されています。
こうしたイメージから20代や30代の女性を中心にこうしたことが起きているのだろうと思いがちですが、確かにそうした傾向にはあるものの、半分正解はしつつも半分不正解のような状況です。

なぜなら、20代や30代の女性だけに特化した問題ではないからです。
むしろ、60代以上のお年寄りが自分の家をゴミ屋敷にしてしまうケースがよく見受けられます。
ここで大事なことはなぜそうなってしまうのか、それを防ぐ対策はあるのかです。

ゴミ屋敷のイメージといえばだらしがない人、おかしな人など一般的な感覚で考えるとあり得ない人というイメージがあります。
実際にワイドショーなどで十人に話を聞いてみると普通の会話があまり出来ないような人が出てきます。

もちろんああいう人もいますが、その実態はテレビで映し出される光景とは別であることが多いです。
誰しもが自分の家をゴミ屋敷にしてしまうという事実があり、それを理解しようとしない部分があります。
だからこそ、家族が実際に部屋を汚した場合に怒りに近い感情を抱きますが、ちょっとしたきっかけで誰しも同じことをやってしまうものです。

⑵捨てたくても捨てられない

お年寄りがゴミ屋敷にしてしまう理由としては捨てたくても捨てられないという問題があります。
部屋をきれいにするために掃除をしても、ゴミを入れたゴミ袋を外に出さなければ話になりません。

ところが、このゴミ袋を捨てに行くという作業が年齢を重ねるうちに出来なくなっていくのがポイントです。
ゴミ袋が重なっていくうちに段々ときれいにしようとする意欲も薄らぎます。

結果的に掃除をしなくなり、どんどんとゴミ袋が増えていき、その上にゴミがたまっていくような状態になります。
家族に捨てに来てもらうことも頼めず、段々とそうなっていくものです。

次に見られるのが判断力が鈍るという部分です。
今でこそ物にあふれ、100円ショップで気軽に何でも買える時代となっています。

壊れたらすぐに捨てて新しいものを買うという発想は最近の世代の発想であって、以前の世代の人は壊れても直しつつ使っていくことを美徳にしていました。

そうなると、生活の中で出てきたゴミや洋服などに対し、簡単に捨てるという判断が出来なくなります。
よくありがちなのは、これはどこかで使えると言いながら物にあふれて部屋を汚くするケースです。
こうしたことは性格の問題もありますが、世代間でも大きな差がある部分です。

⑶ゴミの分別の問題

今の世代でも結構面倒な部分としては分別の問題があります。
黒いポリ袋に入れて適当にゴミを出せばいいという時代は終わり、半透明の袋にゴミを分別させていくことが当たり前となっています。

以前に比べるとそうした動きは減りつつありますが、それでも分別に色々と手間暇をかけることになります。
これが面倒になって何も出来なくなり、結果的にゴミであふれ返ることがあります。

実家に帰るとこれはこのゴミとうるさく言ってきた母親が、ある日を境に急に何も言わなくなったという話がありますが、老化現象といっていいかもしれません。

これらをきっかけとして実家がゴミであふれ返ることになりますが、もう1つあるとすれば以前も同じことをしていた場合です。
自分の父親や母親が実家を汚していた場合、ほとんどの家族はそれに怒りを覚えるか哀れむ感情を抱くか、そのどちらかです。

少なくともこの状況を喜ぶ人はいません。
接し方を間違えることでまた同じ状況になった場合に、執拗に怒られるかもしれないと思ってしまって助けを借りることが出来ないという部分につながる可能性があります。対応を間違うとそのリスクを増すかもしれないのが注意点です。

⑷否定的な言葉を言わないこと

では、どうすればいいか、対応すべきかですが、まずは否定的な言葉を言わないことです。
こんなものをなぜ残すのかとか昔はきれい好きだったのに信じられないなどの言葉はこの場合は人格否定につながります。

事実を言えばいいというものではなく、自分の親でもあるのでそこへの配慮は持つべきです。
相手への配慮があるのであればそのような言葉は出てきません。

逆にきれいな状況を維持できるように一緒に頑張ろうとか、ゴミが出にくいような配慮をしよう、もしくはたまに来てゴミ捨てを手伝うなどの声かけや提案が大事です。

意外と重要な部分は相手のこだわりがどこにあるのかをつかむことです。
ゴミ屋敷にする人は物へのこだわりが強い人であり、ゴミそのものが自分の分身のような状態になっていることがあります。

なぜゴミを捨てられるとその住人は怒るのかといえば自分の大切なものを勝手に捨ててしまうからです。
他人から見れば明らかなゴミでもその人からすれば財産です。

なので、ゴミとして扱うのではなく大事な財産として扱うことも必要です。
それは到底出来ないと家族の人が思うのであれば、業者に任せるなど第三者に関与してもらうことが求められます。

引用元:ゴミ屋敷・汚部屋片付け アークサービス【福岡・佐賀・熊本・山口】